トロントで味と格式に定評があるウェスティンプリンスホテル「桂レストラン」。今年5月にメニューを大幅にリニューアルし、内装も炉端焼きコーナーを寿司カウンターに改造した。

「メニューでは新しく『懐石コース料理』3種を加えました。これは以前ランチと日曜のディナーでお出ししていた『四季御膳』をさらに充実させたものです。この懐石コースは予約がなくても他のメニューと同様、当日いらしたときにご注文していただいてもけっこうです」と、桂料理長の棚橋則之さん。

懐石料理は本来、禅から生まれたものであるが、今日では広い意味で日本料理の粋を極めたコース料理につかわれている。

コースは「胡蝶」($100、6品)、「明石」($80、7品)、「若菜」(&50、6品=ベジタリアン)の3種で、これらの名前はいずれも源氏物語から取ったものである。 これらにそれぞれ料理に合った日本酒(にごり、吟醸、純米酒、焼酎など)グラス1杯を添えた「酒ペアリング」($30、ベジタリアンは$25)が設定されているのもうれしい。

「あるフランス料理店で『ワインペアリング』を出していて、そこからヒントを得ました。もちろん、お好きなお酒を注文されてもいいのです」。

ここで「胡蝶」のコース料理を紹介しよう。

「椀がわり」は「たらば蟹の茶碗蒸し」(信州の地酒にごり『戸狩』)。たらば蟹のほぐし身入り、蟹味噌風味仕立ての茶碗蒸しである。

「向付け」は「かんぱちとひらめの造り」(会津の銘酒吟醸『奥の松』)。笹にくまれて、熨斗をはずすとお造りが現れるという夏らしい趣向である。

「焼き物八寸」は「銀ダラの柚庵焼き」。銀ダラの柚庵焼きのほかにじゅんさい、丹波の黒豆、鮎の昆布巻き、ちまき麩、スモークサーモンとチーズの重ね焼きなどが笹の葉に盛り付けられている(オーガニック純米酒『松竹梅』)。

「揚げ物」は「たらば蟹のかれい鳴門揚げ」で、たらば蟹の足の身をかれいで巻き、からりと揚げてある。さっぱりとポン酢でいただく(焼酎『かのか』オンザロック)。 「強肴」は選択になっていて、ひとつは「和牛サーロイン陶板焼き」。もうひとつは新鮮な極上ネタの「おまかせにぎり」になっている(静岡島田の辛口純米酒『若竹・鬼ころし』)。

デザートの「夏の涼菓」は洋梨とシャンパンの自家製シャーベットにグランマニエ漬けミックスベリーを添えたもの。

いずれもよりすぐった材料と巧みな技術のシェフの腕による料理ばかりで、ボリュームもある。

懐石コースのほかに一般の前菜、寿司、メイン、麺料理、鉄板コース料理(桐=$110、葵=$68)などがある。さらに日曜日のみのファミリー・スペシャルとして「すや天プレート」($25=にぎり寿司、えびの天ぷら、ヤキトリ、スープ、サラダ、抹茶アイスクリーム)をサービスしている。

毎日ランチ、ディナーともにオープン。
www.katsurarestaurant.com